陸遜：「孫策様、左より敵陣を崩してください！小喬様は後ろよりついて！」
孫策：「よっしゃあっ、行くぜ！」
小喬：「孫策様、お急ぎなさらずに…！」
呂蒙：「うむ、大分こちらが押しているな」
陸遜：「まだ、油断は禁物です。僕達も、そろそろ前に出ましょう」
呂蒙：「よし」
孫策：「うおっ、槍ぶすまだと！？」
小喬：「危ない、孫策様！」
陸遜：「！孫策様、一度引いてください！」
呂蒙：「小喬殿も下がられよ！奴らは私達が食い止める！」
小喬：「…！陸遜さん、敵陣から騎兵が…！」
陸遜：「くっ…どうすれば…！」
呂蒙：「慌てるな、敵の騎兵は私が何とかできる！」
陸遜：「そうか、呂蒙さんの麻痺矢か、僕の炎か…」
小喬：「陸遜さん…！」
陸遜：「…小喬様、準備を」
小喬：「え…？」
陸遜：「孫策様、進撃してください！敵の騎兵を一気に叩き伏せてください！」
孫策：「よっしゃあっ、その言葉、待ってたぜ！うぉおおおおおっ！！」
呂蒙：「な、陸遜！？」
陸遜：「……」
孫策：「そりゃっ、うりゃあっ！はっはーっ！」
陸遜：「…！小喬様、今です！孫策様の計略を解除してください！」
小喬：「は、はい！」
陸遜：「孫策様はそのまま自城へ転進！小喬様は敵の城門へ！」
小喬：「わ、分かりました！」
呂蒙：「陸遜！」
陸遜：「…小喬様のことは、僕が必ず守ってみせる！」
敵将：「むっ、城門へ敵の接近を許すなぁっ！」
敵兵：「しかし、後ろにはまだ敵の兵が…！」
敵将：「構うな！所詮は小勢よ！」
小喬：「きゃあっ！？」
呂蒙：「くっ、このままでは…！」
陸遜：「…僕を侮った貴方達の負けです。灰になるがいい！」
敵将：「な、い、夷陵の炎が間に合っただと！？」
陸遜：「孫策様の計略を軽んじ、呂蒙さんに注意を引かれた貴方達の読みの甘さが生んだ敗北です。その身でこの炎、しかと味わうがいい！」
敵将：「ぐはっ、ば、馬鹿なぁっ…！？」
陸遜：「呂蒙さん、今です！敵城を一気に攻め滅ぼしてしまいましょう！」
呂蒙：「お、おうっ！」
呂蒙：（…正に先を見る慧眼とその策略…孫子の兵法に勝るとも劣らぬな…もし、この者が未来を担うことになるのなら…）
陸遜：「…小喬様、ご無事で！」
小喬：「…私も、戦で活躍できたのですか…？」
陸遜：「はい！小喬様のおかげで、優位に戦を進められました。後は、敵城を攻め落とすだけです」
小喬：「は、はい！」
（ドーン）
陸遜：「僕がいる限り負けはしない！」
小喬：（陸遜さん…もっと早く、あなたと会えていたなら…）
孫策：「よっしゃ、これで万事完了、だな！」
孫権：「やるじゃないか、陸遜！」
陸遜：「孫策様、孫権様、ありがとうございます」
孫権：「だーかーら、そんな固い挨拶はいらねぇって」
孫策：「そうよ。気楽に楽しくやろうじゃねぇか」
陸遜：「は、はぁ…」
呂蒙：「…陸遜」
陸遜：「…？なんですか、呂蒙さん」
呂蒙：「おまえのことを周瑜殿が呼んでいる」
陸遜：「周瑜さんが？何だろ…」
呂蒙：「行ってこい。待たせるのは無礼に当たるぞ」
陸遜：「は、はい！」
呂蒙：「……」
孫権：「…なぁ、呂蒙。やっぱり周瑜って」
呂蒙：「…言わぬが花、であろう」
|
